手術当日
11月終わり、私は寒がりなので、袖まわりのゆったりなウールコートを着ていこうと思っていましたが、手術当日は、とても気温が高いとの予報でしたので、少し厚めの前開きのシャツにポンチョを着ていくことにしました。
(術後、ポンチョはとても楽でした)
また、カバンも斜め方がけができるようなものにし、荷物も最小限にしておきました。
予約時間の少し前に、病院へ到着。一般患者に交じり、順番を待ちます。
すぐに、入室を促され、医師の前に座ります。
医師は、あまり多くは話しませんが、暖かな雰囲気で迎えてくれます。
(とても、安心します)
印をつけるのと、麻酔テープを貼るため、その場で、すぐに服を脱ぐように言われます。
ガヤガヤする診察室で、いそいそと服を脱ぎ、人前で脇を披露します。
ちょっと恥ずかしいですが、背に腹はかえられません。
そして、これから薬局へ行き、薬の処方を受け、昼食を食べた後に処方される薬を飲んでから、1時間半後の〇時に来るように言われます。
また、いそいそと服を着て診察室を出ました。
受付で、診療費を支払い、薬局へ行きます。
ワキガの手術を受ける患者って、ばれてるのかなぁと思いつつも、気にせずに処方を待ちます。軟膏の処方箋にワキと書かれてるし…
薬剤師が来て、「粉瘤ですか?」と聞かれたので、思わず、「はい」と答える私。
前回粉瘤で処方を受けているので、そう思われたのか、何なのか?分からないけれど…
処方された薬は、抗生物質と胃薬と化膿止め軟膏(ゲンタシン)
薬局を出て、さぁどうしよう
昼食と言っても、あんまりおなかすいていないし、この辺分からないし、事前にどこかゆっくりできるところがあるのか?調べてみたけれど、この辺、全然なくて…
めぼしいお店に行ってみるも、ゆっくりできる雰囲気なくて、素通り。
ファミレスもない!
どうしたものか?と思い、一帯、ぶらついてみました。
駅近くに、マクドナルドあったなぁと思い、そこしかないかと思い目指している時、コンビニのイートインを見つけました。
イートインも人がいっぱいで、少し待って着席。
一応、サンドイッチを食べました。
(がっつり食べれるなら、定食屋さんは近くにあります)
手術まで、1時間半も外出は長いなぁと思っていましたが、薬局行ったり、ぶらついたため、時間はすぐでした。
言われた薬を飲み、トイレを済ませ、5分前に病院へ行きました。
お昼休みを利用して、手術をなさっているようで、病院は真っ暗でしたが、すぐにスタッフの方が私の訪問に気づいてくれて、中に入れてもらえました。
そのまま、すぐに手術室へ通され、更衣室で、着替えます。
上半身裸、胸にバスタオルを巻き、術衣を着ます。
ベッドに、寝るように言われます。
すぐに医師がきて、左の術衣の肩の部分をバリバリ剥がして、脇が見えるようにバンザイの姿勢を取ります。左から行いました。
麻酔テープを剥がして、小さめの麻酔針でチクチクされる感覚、これは痛くありません。そのあと、大きめの針でブスブス刺される感覚、これは少し時々痛かったです。
実際は、小さな針でずっと麻酔をしていたのでしょうけれど…
最初、目を閉じていましたが、目を閉じると全意識が麻酔のチクチクに行ってしまい過剰反応してしまうので、途中から、目を開けて天井を見続けていました。
チクチクブスブスされるたびに、痛いわけではありませんが、一度痛かったら、また痛いかもと身構えてしまいます。
(これは、効果がありますよ。意識をまわりに向けるのです。天井白いなぁ、先生の鼻息聞こえるなぁとか)
そうこうすると、少しの痛みも感じなくなります。そうすると、医師が「これは痛いですか?」と確認されました。
「痛くありません。触られている感覚だけです。」と答えました。
すると、そのあとから、実際見たわけではありませんが、ハサミでジョキジョキ切ってるような音、感覚がしてきます。吸引の音もします。出血を吸い取ってる吸引かなと思ったのですが、どうなのでしょうか?
しばらくして、超音波らしき吸引がなされたと思います。ほんの少し冷たいものを感じました。そして、また、ハサミでジョキジョキ…そして、超音波の吸引か?
この間、全く痛みはありません。
粉瘤が2個あったので、それをとってる感じ、ひっぱってる感覚がありました。
痛みはないけれど、腕を上げているバンザイの姿勢がきつかったです。
早く終われ~!という気持ちと、時間がかかってもしっかり取り切ってほしいという気持ちが交錯します。
医師は、終始無言です。ナースも途中でいなくなります。
ようやく、ガーゼを縫い付けているような動きをしているなと思ったら、ナースがきて、右脇の麻酔テープを剥がしました。両方バンザイの姿勢。
左は、ガーゼを皮膚に縫いつけて、ガーゼごとぎゅーとしめつける感覚がすごかったです。もちろん痛くはありません。
医師による左の処置が終わり、医師は何も言わずに退室しました。
ナースが左側の「血を拭きますね」と拭いてくれました。
「痛かったですか?」とようやく話しかけられます。
「痛くなかったです。」「よかったですね。」とやりとり。
ようやく、あたたかなコミュニケーション。
(ほっとします。やはり緊張するので話しかけてほしいですね)
ようやく左腕をバンザイの姿勢からの解放に、安堵を覚えます。
斜め横に腕を伸ばせるように、ベッドの横に台を出してくれたようです。
次は、右側の開始です。
左側は、何分くらいかかったのか?時計をしていたのに、確認するのを忘れてしまいました。
私は、右側しか臭いを感じないので、右をより熱心に丁寧に時間をかけてやってほしいと思ってしまいます。
右側のは、左と比べて可動域が狭いので、その旨を医師に伝えます。
左のようにぺたんとバンザイの姿勢が取れなかったのですが、医師にはそれで大丈夫と言われました。
ちょっと前、五十肩みたいに動かすのがとてもつらい時期がありました、まだほんの少しそれを引きづっていたので、術中、この姿勢が辛くなりやしないか?ちょっと心配でした。
そんなことを考えているうちに、麻酔はいつの間にか終わり、はさみでジョキジョキの感覚がはじまりました。
左側の間は、終始私も黙っていましたが、右側の時、私は医師に話しかけました。
左は、臭いはなくて気になったことはなかったこと。
私の脇のアポクリン腺の左右差はあるのか?
また、私のワキガの程度はどの程度なのか?
医師からは、左右差はない、左右だいたい同じ量だという返答でした。
また、私のワキガのレベルは、中等度で、重症ではないとのこと。。。
中等度と聞いて、私は、自分では左は臭っていないと思っているけれど、もしかして、人には臭っていたのだろうか?としみじみ考えていました。
更年期のせいか、汗を多量にかくようになり、仕事中、ポリエステルの服を着ている時に、強烈な臭いがしてきたことを再度話します。
医師から「ポリエステルの服は、誰でも臭くなりますよ」と、初診の時に言われたことを再び言われました。
う~む
私としては、納得いかないのです。。。
くささの種類が違うのではないかと思ってしまいます。
その思いは、医師には出せませんでしたが・・・
実際、私が服を脱いだ時など、臭ったのか?聞きたかったですが、聞けませんでした。
また、「腋毛は少なくなったけれど、レーザーでとったほうがよいのか?」尋ねました。
やはり相乗効果があるそうで、やるならば、傷が治って落ち着いてからとのこと。
時間とともに、右側は左側よりも、体勢がきつくなってきました。
バンザイの姿勢がきつく、もぞもぞしてしまいました。
「膝を立てて良いですか?」と聞くと、OK。「そのほうが楽ですね」と言われました。
膝を立てたり、左手を曲げたり、何とかしのごうと必死でした。
左側は、脇を平らにできたけれど、右側はできなかったためか(脇がくぼんだ状態)医師も右側は立ち上がったりして、覗き込んだりしながら、やっていました。
右はやりづらかったのでしょうか?
時々、体幹側にうっすらちくっとした感覚がありました。
終わりかけに、ナースがきて、
「抜糸は明後日になること、〇時と〇時どちらがいいですか?」
と聞いてこられたので、早い方の時間にお願いしました。
「それまで、入浴できないこと、体を拭く程度にしてください」と言われました。
処置中、体の辛さを感じている時に、このような大事な話を頭にとどめておくのは患者にとってやさしくはないように思えます。
予約カードなどもないので、忘れてしまう人もいるのでは?とも思います。
また、先に処置した左肩が少し寒く感じました。
何も上にかかっていなかったから、タオルなどかけて欲しかったかも・・・
(言えばやってくれると思いますが)
終わったらドクターはすぐに退室されました。
時計を見たら、だいたい1時間。
吸引したものを見せてもらいたかったのですが、見せてもらうのを忘れてしまいました・・・
除去したアポクリン腺を一目見ておきたかったですね。
ベッドから起き上がると、脇にソフトボール挟んでる感覚。
脇がしまらず、アメフト選手ばりの違和感が・・・
あぁこれか・・・と納得。
更衣室へ
手伝ってもらわないとブラとかつけられないのか?とも心配していましたが、全然、大丈夫でした。
「手伝いましょうか?」とも言われなかったですし…
キャミソールも着れました。
なんなら、普通にかぶりのセーター、タートルのセーターでも着れたと思います。
ダンガリーの前開きシャツを着てきましたが、肩が痛かったせいで、むしろそちらの方が袖を通しづらかったです。
待合室にでると、午後の診察がはじまるようで一人患者さんがいたように思います。
ナースに玄関まで誘導され(まるで追い出されるかのように)「なるべく安静にしてくださいね」と言われ、クリニックを後にしました。
そのまま、家路につきます。
カバンは軽くしてきたつもりでしたが、右手で持っていたら、脇が閉まらないので重く感じたため、斜めがけに持つことにしました。
脇の下にソフトボールを挟み、肩をいからせて歩いているような感じがしていましたが、ポンチョなので見た目はあまり気にしないで済んだかもしれません。
電車では、幸い、全て座れたので、よかったです。
つり革とか持たないほうがいいだろうし、座れたのは余計なストレスを軽減できたと思います。
乗車の間中、今日の日の出来事などをスマホにメモメモ
痛みは、麻酔が効いていたのでしょう、まったく感じず
普段、自転車で帰る最寄駅からの自宅までの道を、歩いて帰宅しました。
無事に終わった安堵感をかみしめながら。。。
心底、ホっとしました。